WATOWAスタッフインタビュー - 近江 風夏 –
WATOWA代表の近江雅子さんの娘である近江風夏さん。2021年から運営に携わり、接客から町案内まで、温泉津を訪れる人たちに、等身大で楽しみ方を伝えている。
ー温泉津に初めて来た時の印象を教えてください
当時は中学生だったので、マイナスな面で捉えることが多かったです。
東京に住んでいたということで、人が少なく感じ「つまらないんじゃないか」と思ったこともあります。
小学6年生の時は100人くらいの同級生がいたのに、中学1年生では19人。
中学って通常、人数が増えると思っていたので、その変化には驚きました。
そんな中、新しい環境でのコミュニケーションや部活動など、すぐに学校生活になじむことができたのはよかったです。
学生の時は、ほとんど部活動に専念していて、温泉津暮らしに気を取られることは少なかったです。たとえば、洋服の購入などについても、たまに東京に帰って購入するくらいで、それほど気にしていませんでした。現在はインターネットで簡単に購入できるので、特に問題はないです。
ただ、都会暮らしに憧れる人も多く、当時の同級生はほとんどが仕事や学校など様々な理由で離れてしまっています。
そんな中、私は地元の価値を理解し伝えることは大切だと感じています。
ーそれが今、温泉津にいる理由ですか?
実は一回、大学の時に半年間東京に戻ったことがあります。
その後、オーストラリアに1年住んでいました。
大学の時は遊びがとても楽しかったんですが、やはりこちらの海や山が気に入って、再びここに住むことにしました。
関東でも結局、山や海の方にしか遊びに行かなくなるし、その頃の友達もこちらにしょっちゅう遊びに来てくれます。
都会と地元のどちらでもいろんな遊びを経験し、どちらの魅力も経験したからこそ、今は体験を通した温泉津の魅力を、訪れる人たちにも伝えるようにしています。
ーWATOWAの運営に関わるようになったのはいつからですか?
2021年です。
オーストラリアにいた時、コロナの影響で帰国を決意しました。
それ以降、再びオーストラリアに戻ることができなくなりました。
そんなタイミングで、現在の宿の案内や電話対応などの仕事に関わることになりました。
今はこの地域の方々や、シェアハウスの方々との共同生活も楽しみながら仕事に取り組んでいます。
ーWATOWAにはどんな魅力があると思いますか?
『WATOWA』には『和む』という意味があるんです。
WATOWAに携わっている方とは、仕事だけでなく遊びや食事を共にすることも多く、私の母が言っていたことが、ここで実現しているなと感じることが多いですね。
キッチンもオープンで、日々色々な会話が生まれていることも魅力的です。
ーWATOWAでどんな役割を担いたいと思いますか?
WATOWAに関わることができてとても楽しいですし、いろんな人が温泉津にいらっしゃることがうれしいです。
ただ、新しい環境や仕事には、わからないことや聞きづらいことも多いと思います。
だから私はそんな中で、仕事上でもプライベートでも、みんなの友達的な存在になりたいと思っています。
私の場合は、地元のおじちゃんやおばちゃんから、野菜や山菜、魚などに関することや、昔の話を教えてもらったりすることが多いです。
みんなとてもフレンドリーで、町を歩いていると、色々なものを頂くこともあります。
ーこれからの温泉津にどんなことを期待しますか?
新しい施設も増え、たくさんの人が訪れるようになりました。
しかし、地元の人が新しい人たちに対して少し距離を置きがちなこともありますよね。もっと自然な形で、地元の人と新しい人たちが協力し合う形が理想的だと思います。
景色が良いので、マルシェやお祭りがもっと増えると嬉しいです。
お魚が売られるようなお祭りや、お店の人たちも参加するようなイベントがあると、更に楽しいと思います。
ー最後にメッセージをお願いします
中学生の時に温泉津に移住し、この町を知れば知るほど、まだ まだいろんな楽しみ方ができると感じるようになりました。
私はみなさんの「友達 」のような存在でありたいと思っていて、 例えばサーフィンや山菜採りなど、海と山に囲まれたこの場所だからこそできる遊びを伝えていきたいです。